November 07, 2020
【EVENT】11/14(土)18時 『人類堆肥化計画』(創元社)刊行記念、著者 東 千茅トーク
2020年11月14日(土)18:00〜
@スタンダードブックストア
参加費:¥1,200
『人類堆肥化計画』(創元社)刊行記念、
著者・東 千茅トーク
著者・東 千茅トーク
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『土』が気になっていた。
なぜなのかはわからない。
新しくオープンしたスタンダードブックストアの入口に植栽がある、
三女が最近プランターでハーブやら野菜やら植えている、
という些細なことが影響しているのかもしれない。
そういえばその以前グラフィックデザイナーの原田祐馬くんにお願いしたオススメ本に『ミミズと土』があったり、『土壌〜』といった本が売れているのをちょいちょい見かけていた。
発酵に興味が出てきて、発酵→微生物→土なんていうつながりを思い浮かべることもある。
昨年The BOLY OSAKAの間宮さんに『つち式』という自費出版の本をいただいたのを思い出したら、その著者が人類堆肥化計画という一風変わった本を刊行するということがわかった。しかも、編集者は以前あったことのある内貴さんだったので、ゲラを送ってもらった。
基本的にこの人オモロそう、なんかやってもらえんかなあ?
自分が興味のある人に会いたい、他にも会いたいと思う方が何人かはおるやろう。
という感じでイベントを企画する。
で、取り急ぎ殴り書きで…
発酵と腐敗はどちらも微生物の働きによって、有機物を分解して新しい物質が生成されるということで、人間にとって有益なのが発酵、有害なのが腐敗と習ってきましたが、ここでは腐敗をポジティブな意味に捉えられていてとても興味深いです。また、雑草、害虫を悪と捉えるのではなく、排除しながらも彼らを尊重しているのも納得出来ました。ポジとネガの区別がつかなくなり、言葉なんてどうでもいいんだなあと思えて。
20年前東京で飲食業しているときに無肥料栽培の野菜を扱いました。野菜には、植物にはそもそもそういう力があるのだと驚きました。改めて東さんの耕さない農耕の話を読み、これからの社会の向かう方向の参考になるのではと感じました。人間が本来持っている能力、感性を活かすことをしなければならない。
東さんの著書には例えば商業施設や昨今の『緑の商業施設』のような公園の持つ胡散臭ささ、あざとい誘惑がなく、本当の人間らしさ、フツーっぽさを感じます。ライフスタイルなどというチープな言葉では表せない誠実さを感じる。対談でつち式は生活実験の記録とありましたが、まさに実験という言葉がぴったり。
乱文お許しください、と依頼すると
東さんから以下のような返信が。
僕がこの本で試みたことは多いですが、里山の解放とそこに住む人間の悦びの最大化が二つの大きなテーマです。
長らく里山は、都市と比べて「何もない」場所だと捉えられ、また里山生活は、悦びに溢れた都市生活に対して無欲で清貧な営みだと捉えられてきました。昨今の地方移住ブーム(?)も、都市に比べて逆にオシャレでイケてるイメージを里山に付け加えているだけで、基本的には強欲な都市/寡欲な里山(地方)という構図を引きずっているように見えます。
しかしそれは、里山生活をしている僕の実感とは異なるものでした。野菜や家畜を育てたうえで捕食する人間の行いも、ひたすら私腹を肥やすために他者の油断を突いて殺し、あるいは生きたまま貪る動物たちの行いも、他者の朽ちた亡骸の上で熾烈な椅子取りゲームを繰り広げる植物たちの行いも、とても無欲で清い営みとは言えない代物です。さらに、ヒトも含めて里山生物はみな、互いに癒着しています。個体間での攻防はあっても、里山という多種が入り乱れる場は多くの生物の存在を前提しており、生き物たちは互いの生に深く食い込んでいます。また、ヒトが行う草刈りなどは異種たちとの闘いとして現れますが、それがなければ次の生命を育む堆肥が満足に作られないという点では、その殺戮は里山によって推奨されてさえいるわけです。
つまり、生物学的腐敗に満ちた里山は、道徳的腐敗に満ちた場所でもありました。その姿は刺激的で、僕の生活は都市に暮らしていたときより余程悦びに溢れたものになりました。
だから本書では、里山の貞操帯を外すことで、その不道徳で淫らな姿を解放し、そこに生きる人間の悦びを最大化しようと試みたのです。
と、こういうふうに、僕は人間社会をある意味では破壊するようなことを考えている悪い人間なので、これからの社会の向かうべき姿みたいな話はできそうもないのですが、欲望を抑制するのではなくむしろ解放していく方向が個人的に望ましいとは思います。
それはつまり、人間だけと付き合うだけの生き方ではなく、広くいろんな種と付き合う生き方だと僕は思います。
『人間だけと付き合うだけの生き方ではなく、広くいろんな種と付き合う生き方』
そもそも人間だけと付き合う時も付き合う人間を取捨選択し偏った付き合いをすることが多く、これまでの一般的な価値観では、仕事に関しても自ら範囲を限定し垣根を越えることなく(専門的になることが善であるがごとく)、結果としてやりたいことができずにいたような気がする。
私には東さんが実践していることはできないだろうが、彼のやっていることは人間が本来持っている能力、本能を取り戻すきっかけになるのではないか?
ということで、大阪生まれで現在奈良県宇陀市の里山で暮らしている東さんに、私がいろいろ伺いながら進行していく感じでトークショーを行うこととなりました。
ギリギリのタイミングでのご案内となりごめんなさい。
生きている、呼吸しているふかふかの土には無縁で、毎日舗装された地面を歩き、土を見ることもままならないみなさん、ぜひこのトークをご覧ください。
なんと先日入荷したばかりの『spectator』の特集が『土のがっこう』
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
【出演】
東千茅
中川和彦(スタンダードブックストア)
【日時】
2020年11月14日(土)
開演18:00
※終了は19:30を予定
※トーク開場時刻は諸事情により変更になる場合がございます。その場合twitter等にてご案内致します。
※会場内は自由席となります。
【会場】
スタンダードブックストア2F
大阪市天王寺区堀越町8-16 TENNOJI BASE
TEL 06-6796-8933
【料金】
¥1,200(会場参加者は10〜15名程度に限定。ドリンクはついておりません。開演前に各自1Fでお求めください。)
※ オンラインLive配信検討中!決まり次第お知らせします。
【予約方法】
1.お電話(06−6796-8933)
2.ご来店(スタンダードブックストア2Fレジカウンターへお越しください)
3.メール
メール本文に【予約イベント名】【お名前】【電話番号】【人数】を入力して、info@standardbookstore.comへお送り下さい。
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なぜなのかはわからない。
新しくオープンしたスタンダードブックストアの入口に植栽がある、
三女が最近プランターでハーブやら野菜やら植えている、
という些細なことが影響しているのかもしれない。
そういえばその以前グラフィックデザイナーの原田祐馬くんにお願いしたオススメ本に『ミミズと土』があったり、『土壌〜』といった本が売れているのをちょいちょい見かけていた。
発酵に興味が出てきて、発酵→微生物→土なんていうつながりを思い浮かべることもある。
昨年The BOLY OSAKAの間宮さんに『つち式』という自費出版の本をいただいたのを思い出したら、その著者が人類堆肥化計画という一風変わった本を刊行するということがわかった。しかも、編集者は以前あったことのある内貴さんだったので、ゲラを送ってもらった。
基本的にこの人オモロそう、なんかやってもらえんかなあ?
自分が興味のある人に会いたい、他にも会いたいと思う方が何人かはおるやろう。
という感じでイベントを企画する。
で、取り急ぎ殴り書きで…
発酵と腐敗はどちらも微生物の働きによって、有機物を分解して新しい物質が生成されるということで、人間にとって有益なのが発酵、有害なのが腐敗と習ってきましたが、ここでは腐敗をポジティブな意味に捉えられていてとても興味深いです。また、雑草、害虫を悪と捉えるのではなく、排除しながらも彼らを尊重しているのも納得出来ました。ポジとネガの区別がつかなくなり、言葉なんてどうでもいいんだなあと思えて。
20年前東京で飲食業しているときに無肥料栽培の野菜を扱いました。野菜には、植物にはそもそもそういう力があるのだと驚きました。改めて東さんの耕さない農耕の話を読み、これからの社会の向かう方向の参考になるのではと感じました。人間が本来持っている能力、感性を活かすことをしなければならない。
東さんの著書には例えば商業施設や昨今の『緑の商業施設』のような公園の持つ胡散臭ささ、あざとい誘惑がなく、本当の人間らしさ、フツーっぽさを感じます。ライフスタイルなどというチープな言葉では表せない誠実さを感じる。対談でつち式は生活実験の記録とありましたが、まさに実験という言葉がぴったり。
乱文お許しください、と依頼すると
東さんから以下のような返信が。
僕がこの本で試みたことは多いですが、里山の解放とそこに住む人間の悦びの最大化が二つの大きなテーマです。
長らく里山は、都市と比べて「何もない」場所だと捉えられ、また里山生活は、悦びに溢れた都市生活に対して無欲で清貧な営みだと捉えられてきました。昨今の地方移住ブーム(?)も、都市に比べて逆にオシャレでイケてるイメージを里山に付け加えているだけで、基本的には強欲な都市/寡欲な里山(地方)という構図を引きずっているように見えます。
しかしそれは、里山生活をしている僕の実感とは異なるものでした。野菜や家畜を育てたうえで捕食する人間の行いも、ひたすら私腹を肥やすために他者の油断を突いて殺し、あるいは生きたまま貪る動物たちの行いも、他者の朽ちた亡骸の上で熾烈な椅子取りゲームを繰り広げる植物たちの行いも、とても無欲で清い営みとは言えない代物です。さらに、ヒトも含めて里山生物はみな、互いに癒着しています。個体間での攻防はあっても、里山という多種が入り乱れる場は多くの生物の存在を前提しており、生き物たちは互いの生に深く食い込んでいます。また、ヒトが行う草刈りなどは異種たちとの闘いとして現れますが、それがなければ次の生命を育む堆肥が満足に作られないという点では、その殺戮は里山によって推奨されてさえいるわけです。
つまり、生物学的腐敗に満ちた里山は、道徳的腐敗に満ちた場所でもありました。その姿は刺激的で、僕の生活は都市に暮らしていたときより余程悦びに溢れたものになりました。
だから本書では、里山の貞操帯を外すことで、その不道徳で淫らな姿を解放し、そこに生きる人間の悦びを最大化しようと試みたのです。
と、こういうふうに、僕は人間社会をある意味では破壊するようなことを考えている悪い人間なので、これからの社会の向かうべき姿みたいな話はできそうもないのですが、欲望を抑制するのではなくむしろ解放していく方向が個人的に望ましいとは思います。
それはつまり、人間だけと付き合うだけの生き方ではなく、広くいろんな種と付き合う生き方だと僕は思います。
『人間だけと付き合うだけの生き方ではなく、広くいろんな種と付き合う生き方』
そもそも人間だけと付き合う時も付き合う人間を取捨選択し偏った付き合いをすることが多く、これまでの一般的な価値観では、仕事に関しても自ら範囲を限定し垣根を越えることなく(専門的になることが善であるがごとく)、結果としてやりたいことができずにいたような気がする。
私には東さんが実践していることはできないだろうが、彼のやっていることは人間が本来持っている能力、本能を取り戻すきっかけになるのではないか?
ということで、大阪生まれで現在奈良県宇陀市の里山で暮らしている東さんに、私がいろいろ伺いながら進行していく感じでトークショーを行うこととなりました。
ギリギリのタイミングでのご案内となりごめんなさい。
生きている、呼吸しているふかふかの土には無縁で、毎日舗装された地面を歩き、土を見ることもままならないみなさん、ぜひこのトークをご覧ください。
スタンダードブックストア
中川和彦
中川和彦
なんと先日入荷したばかりの『spectator』の特集が『土のがっこう』
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『人類堆肥化計画』(創元社)刊行記念、
著者・東 千茅トーク
著者・東 千茅トーク
【出演】
東千茅
中川和彦(スタンダードブックストア)
【日時】
2020年11月14日(土)
開演18:00
※終了は19:30を予定
※トーク開場時刻は諸事情により変更になる場合がございます。その場合twitter等にてご案内致します。
※会場内は自由席となります。
【会場】
スタンダードブックストア2F
大阪市天王寺区堀越町8-16 TENNOJI BASE
TEL 06-6796-8933
【料金】
¥1,200(会場参加者は10〜15名程度に限定。ドリンクはついておりません。開演前に各自1Fでお求めください。)
※ オンラインLive配信検討中!決まり次第お知らせします。
【予約方法】
1.お電話(06−6796-8933)
2.ご来店(スタンダードブックストア2Fレジカウンターへお越しください)
3.メール
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