December 24, 2017

【BOOK】『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』【本のうら表紙♯7】

本のうら表紙♯7

木下龍也×岡野大嗣
『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』
入荷しました。

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トークイベントは2017年12月29日開催!

装丁・大島依提亜 写真・森栄喜 
スピンオフ掌篇・舞城王太郎
本体価格¥1400
ナナロク社刊



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こんにちは。書籍担当のさとうです。
本のうら表紙】も♯7まで来ました。

♯8は一緒に書籍担当をしているもりかわが書いていますので、そちらもぜひご覧くださいね。

さて今回の【本のうら表紙】は先日発売された岡野大嗣さんと木下龍也さんの共著歌集、『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』をご紹介したいと思います。

まずは著者のお二人のご紹介をさせてください。

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木下龍也(きのした・たつや)
一九八八年一月十二日、山口県生まれ。歌人。二〇一三年に第一歌集『つむじ風、ここにあります』を、二〇一六年に第二歌集『きみを嫌いな奴はクズだよ』を出版。同じ池に二度落ちたことがある。

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岡野大嗣(おかの・だいじ)
一九八〇年一月一日、大阪府生まれ。歌人。二〇一四年に第一歌集『サイレンと犀』を出版。反転フラップ式案内表示機と航空障害灯をこよなく愛する。

すでにこのお二人は書肆侃侃房から歌集を発売しており、
新鋭ながらも、実力派の歌人でもあります。

短歌の色もちがう。紡ぐ言葉も、切り取る一瞬も、言葉への向き合い方、選び方も。

表紙の写真は森栄喜さん。
装丁デザインは大島依提亜さん。
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カーテン越しの柔らかい光を感じることの出来るカバー。
その向こう側に見える風景。カバーを外しても外さなくても、大切にしたくなる造本です。同時にタイトルになっている短歌も思い出す。差してくる光。

木下龍也さんと岡野大嗣さんの短歌が交互に、一気に読める構成。
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著者の区別は段落のみで、上が木下龍也さん。
段落が下がっているのが岡野大嗣さん。
この仕掛けにより、共著のたのしみをさらに広げてくれています。一人の短歌だけ先に読んでもいいし、交互に読んでもいい。ミステリー要素も含んでいるので、日付にも注目してみるとおもしろい発見があります。

また小冊子で舞城王太郎さんのスピンオフが2篇(!)封入されています。
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今回の作品のために書き下ろしされたとのこと。スピンオフを読むことで1冊の本の世界がさらに広がります。

さらに当店でお買い上げのお客様の特典として先着順お二人の直筆サイン&短歌入りしおりをプレゼントさせていただきます。
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いつものように長くなってきましたが、本のご紹介の次に、お知らせしたいことがもうひとつあります。

刊行記念としてナナロク社さんと共同でフェアもスタートしました
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作中に出てくる短歌をシンプルに味わえるようにパネルにし、本の横に配置しています。

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木下さんや岡野さんの既刊本、短歌にまつわる本も少しだけ一緒に置いています。
フェアやイベントを開催するにあたり、もう一度すべて読み返してみたのですが、やっぱり過去の歌集もこの機会に知ってもらえるとうれしいなと思える作品ばかりでした。

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そしてお二人の短歌バトルと題し、それぞれに過去の歌集や作品から自選いただきました。
『恋の歌』を五首、『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』からも7首。

すきな歌にシールを 貼ってもらえるように展開していますので、お好きな短歌に投票してみてくださいね。イベントチケットご購入の方、それ以外の通りすがりの方でもどなたでも参加可能です。

毎日パネルをチェックしているのですが「あ!増えてる!」と、とてもうれしくなります。

この投票結果を元に12/29のトークの一部も展開される予定です。ナナロク社さんからいただいたシールとは別に、付箋も貼っていますので短歌パネルにぴっと付けて頂けたらうれしいです。
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担当も先日読み終えたのですが、いいなぁと思った歌に付箋をつけながら読み進めていきました。
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短歌のおもしろさのひとつに、歌人の方の色があると思います。
人に個性があるように、短い言葉の中にも見えてくる景色は全く違ってくる。
見ている世界をどう表現するか、言葉がそのまま個性になるというおもしろさに、短歌は改めて気付かせてくれた気がします。

木下龍也さんと岡野大嗣さん。
お二人は「二人で一つ」ではありません。
まず「個」の歌があり、世界があり、風景があります。
その色を知った上で、「二人で一つ」の共著を読むときっとさらに楽しめます。

短歌は57577の31音から生まれる言葉の世界。
文字数は少ないですが、いくつか短歌を読むと少しずついろんなことに気付いてくるのです。
それがとてもおもしろく、不思議で、たのしい。
歌人の方の言葉の選び方、繋ぎ方ひとつでその世界はがらりと色を変えてゆく。

このフェアやイベントが短歌の奥深さ、魅力に気づくきっかけや、さらに短歌をすきになれる場であれたらとてもうれしいです。いつもと同じく、そうならなくても、何かにつながる何かになれば。

フェアは1月末まで!
トークイベントは2017年12月29日です。
ぜひご参加くださいませ。


てのひらにてんとう虫を踊らせてきみが八重歯の見せ場をつくる

瓶ラムネ割って密かに手に入れた夏のすべてをつかさどる玉


自分の体中、心中が一気に歌の中の世界や風景に持っていかれるような感覚。
その世界を知れたことは、とても幸福なことだと、改めて感じています。






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