October 19, 2013
【EVENT REPORT】 野崎さんと考えるBoris Vian トークショーレポート
10月12日に映画「ムード・インディゴ うたかたの日々」が公開になりました!光文社古典新訳文庫「うたかたの日々 著 ボリス・ヴィアン」の翻訳をされた野崎歓さんを迎え、10月12日に「野崎さんと考えるBoris Vian」イベントを行いました。
光文社古典新訳文庫は、『いま、息をしている言葉で』をキャッチコピーに、古典作品の日本語訳を新訳(初訳の作品を含む)で毎月1冊から5冊刊行しています。
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お話ししてくださった野崎歓さんは現東京大学文学部教授で、フランス文学研究をされています。
トークショーではボリス・ヴィアンの生涯を、スライドをまじえてお話いただきました。
お客様は熱心な方が多く、みなさんメモを取ったり真剣そのもの。
野崎さんの軽快なお話で笑い声が出る場面もありました。
野崎さんが訳された今回の「うたかたの日々」は、最近流行っている難病系の映画の元になったような作品です。
作品全体のイメージとして、睡蓮の種が人に宿り(病気の初期症状が現れる)、それが花を咲かす(大きく症状が出る)という、ネガティブな病気のイメージと美の睡蓮の花が咲くというイメージとを重ねるというワザが使われていると野崎さんはおっしゃっていました。また、ヴィアンの作品は訳すのが難しく、とても悩まれたそうです。
ボリス・ヴィアンは小説だけでなく作曲も行っていたそうで、ヴィアンのつくった曲、「脱走兵」や「僕は飲むぞ」の歌詞を見ながら歌を聴きました。
続いてサイン会
イベント終了後のサイン会では、たくさんの方が並ばれていました。特に女性人気が高かったです!
野崎さんはお一人お一人にとっても親切で、写真にもこころよく対応して下さいました。
野崎さんと考えるBoris Vianですが、約2時間にわたりボリス・ヴィアンという人物の子供のころの生い立ちから、小説家、シャンソンシンガー、最後の死去まで語っていただき、彼の人生をみてきたように知ることが出来ました。野崎さんの訳した書籍、映画を見比べてみるのも、またおもしろい発見があるかもしれません。
ボリス・ヴィアンについて少しご紹介します。
【裕福な家庭で生まれたフランス人のヴィアンでしたが、ロシア人の名前のだったので、外人め!といじめられていました。ヴィアンは裕福な家庭に生まれたのが原因で結婚しても仕事をせずに、20歳まで楽しい事しかしなかったそうです。
それでも、会社に勤めだした彼は昼に小説を書き、夜は趣味のトランペットを吹く生活をおくっていました。
心臓に病気がみつかり、トランペットを吹くのは体に悪いことでしたが、命を削ってでもトランペットは吹き続けるほど好きでした。
彼はヴァーノン・サリヴァンというペン・ネームで執筆した「I shall spit on your Graves」が大ヒットをしましたが、ヴィアンの小説はとても過激すぎるゆえ、当時フランスの殺人事件現場にボリスの小説が落ちていた事もあり、たびたび出版をとめられるほどでした。
一方、実名で出版した小説は売れず、死後数年で評価され始めた不思議な作家でもあります。フランス文学はハリーポッターや、ナルニアのようなファンタジーものは出ないと言われるほど現実主義で、彼の作品は言葉遊びが面白く、文章をイメージしやすいのが特徴です。】
映画はシネマート心斎橋さんでどうぞ!
トークショーではボリス・ヴィアンの生涯を、スライドをまじえてお話いただきました。
お客様は熱心な方が多く、みなさんメモを取ったり真剣そのもの。
野崎さんの軽快なお話で笑い声が出る場面もありました。
野崎さんが訳された今回の「うたかたの日々」は、最近流行っている難病系の映画の元になったような作品です。
作品全体のイメージとして、睡蓮の種が人に宿り(病気の初期症状が現れる)、それが花を咲かす(大きく症状が出る)という、ネガティブな病気のイメージと美の睡蓮の花が咲くというイメージとを重ねるというワザが使われていると野崎さんはおっしゃっていました。また、ヴィアンの作品は訳すのが難しく、とても悩まれたそうです。
ボリス・ヴィアンは小説だけでなく作曲も行っていたそうで、ヴィアンのつくった曲、「脱走兵」や「僕は飲むぞ」の歌詞を見ながら歌を聴きました。
続いてサイン会
イベント終了後のサイン会では、たくさんの方が並ばれていました。特に女性人気が高かったです!
野崎さんはお一人お一人にとっても親切で、写真にもこころよく対応して下さいました。
野崎さんと考えるBoris Vianですが、約2時間にわたりボリス・ヴィアンという人物の子供のころの生い立ちから、小説家、シャンソンシンガー、最後の死去まで語っていただき、彼の人生をみてきたように知ることが出来ました。野崎さんの訳した書籍、映画を見比べてみるのも、またおもしろい発見があるかもしれません。
ボリス・ヴィアンについて少しご紹介します。
【裕福な家庭で生まれたフランス人のヴィアンでしたが、ロシア人の名前のだったので、外人め!といじめられていました。ヴィアンは裕福な家庭に生まれたのが原因で結婚しても仕事をせずに、20歳まで楽しい事しかしなかったそうです。
それでも、会社に勤めだした彼は昼に小説を書き、夜は趣味のトランペットを吹く生活をおくっていました。
心臓に病気がみつかり、トランペットを吹くのは体に悪いことでしたが、命を削ってでもトランペットは吹き続けるほど好きでした。
彼はヴァーノン・サリヴァンというペン・ネームで執筆した「I shall spit on your Graves」が大ヒットをしましたが、ヴィアンの小説はとても過激すぎるゆえ、当時フランスの殺人事件現場にボリスの小説が落ちていた事もあり、たびたび出版をとめられるほどでした。
一方、実名で出版した小説は売れず、死後数年で評価され始めた不思議な作家でもあります。フランス文学はハリーポッターや、ナルニアのようなファンタジーものは出ないと言われるほど現実主義で、彼の作品は言葉遊びが面白く、文章をイメージしやすいのが特徴です。】
映画はシネマート心斎橋さんでどうぞ!