April 10, 2012
【EVENT】『真実のフクシマを少しでも』 対談―元福島第一原発作業員小川篤 × フォトジャーナリスト小原一真

写真集『RESET−BEYOND FUKUSHIMA(福島の彼方に)』の刊行を記念して、4/12までBFカフェにて【PHOTO EXHIBITION 『3.11』 KAZUMA OBARA】を開催中の小原一真さんが3月まで福島第一原発作業員をしておられた小川篤さんのトークショーを行いました。実際に原発で作業されていた方のお話はなかなか聞けません。
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48人の方にお集まりいただきました。


離れている大阪の方はいったいどう思っているんだろう?
作業員がどうして日の目を見ないんだろう?
年表に残る大惨事の真実を伝えたい!

チェルノブイリよりひどい状況であることは間違いありません。政府がどう説明しようが・・・。

小川さん達が着用していたタイべックススーツ、安全だとばかり思っていましたが放射線は防げないそうです。しかもあまり丈夫ではなくすぐに破れるそうです。あれを着て、マスクをして作業すると長時間は不可能なようです。なかなか想像できませんがかなり過酷な作業のようです。

お話を伺うとどうも作業員には放射能に関する数値は知らされないようです。原発事故が起こる前と後では許容範囲だとされる数値がどんどん上がっています。経済性で数値が帰られていきます。一体何を信じていいのかわかりません。我々が思っているよりとんでもない事故です。

当日はTVの録画がありました。明日4/11(水)11:30〜12:00のフジテレビ系ニュース・FNNスピークで短時間ですが放送されます(大阪は8ch)。


熱心にメモをとる方も多かったです。

今にも崩壊しそうな4号機の近くで作業していても恐怖心はなく、淡々と作業が進みます。ただ震度6強の地震が起きると確実に死ぬな…と。
質疑応答





質問者からは作業員の健康に対する不安、進展のない政治を行う国やゴールデンタイムにあまり事故状況を放送しないマスコミへの不信感、怒りが。私たちは関心を持ち続けなければならない、見守り続けねばならない。

原発作業員はメディアに出にくい状況があり、現状が伝えられることが少ない。守られているように見えない作業員は廃炉が完了する30年後も働いてくれるのか?これから作業員になる方いるのか?いなければ誰が原発を処理するのか?

小川さんはどうして原発作業員になったのか?・・・自分たちが住んでた町に住めなくなってしまった。避難所で出会った近所の老夫婦に「何とかしてくれ」と泣きつかれた時、「そのうち帰れるようになるから、自分たちが何とかするから」と約束した。チェルノブイリよりもひどいこの事故の少しでも励ましになれば・・・。
原発で働くと人に対して短気になるそうです。
加害者である東電の下で働いている現状。自分たちの地元に入るのに許可証が必要で、その許可証を加害者東電が発行しているという矛盾。自衛隊に泥棒と間違えられて車の中を隅から隅まで調べられる屈辱。作業員に震災前のデータは知らされず、知識のない若者が単純作業についている。東電役員が月一回程度パフォーマンスで頭を下げに訪れる。俺たちは東電の為にやっているのではない。
小川さんのように一旦作業員を辞めると保証はありません。就業まえにそういう誓約書を書かせられます。

福島の瓦礫は県外には出ません。県内で処理します。瓦礫といっても小川さんたちにとっては思い出の詰まったものです。歴史が止まってしまった、と小川さん。
宮城と岩手の瓦礫処理の受入を拒否する自治体があります。最初小川さんは、日本はこんなもんかなと。でも嫌がってる根拠を知りたいと思っていたそうですが、福島で通学路の除染をしている主婦たちを見て、それぞれが自主的に決めればいいことだと今は考えているそうです。
今は小川さんに身体の変調は見られませんが、日本は何か事例が無いと変わらないし、進化しない国だとおっしゃっていました。


若い女性も目立ちました。


トークショー終了後は小川さん、小原さんに話を聴こうと列が・・・。





外国の方も。小原さんの写真集は外国の方が反応がいいそうです。ぜひスタンダードブックストアで手に取って見て下さい。





スタンダードブックストア心斎橋での小原一真さんの撮った原発で働く方々の写真展は明後日4/12(木)までです。今からでもぜひ足をお運びください!