December 09, 2011
【BOOK】シゼンのカケラ
スタンダードブックストア心斎橋の外部階段に落ちていた一葉のイチョウ。(ややこしいですが・・・)
当然のことながらこの葉っぱも根の生えた木にくっついていたんだなあと、そしてこの葉っぱも植物なんだなあと、ふと考えた。これまではそんなこと思いもしなかったのに、この本に出会ってから自分の中に変化が芽生えた。
本のタイトルは『シゼンのカケラ』(京阪神エルマガジン社刊)。
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まえがきに『ささやかないけばな』とある。そう、一般的に考える『いけばな』のように大仰で身構える必要はない。花鋏とありきたりの携帯電話のカメラとノートを片手に、即席で花を生けたフォトエッセイといったらいいだろうか?花材もバラバラの花びらあり、虫の食った枯葉、玉ねぎまで様々。花器も果物、水面、ピアノ等とこれもバラエティに富んでいるが、不思議と違和感がない。携帯カメラで撮っているのに妙に味がある。やはりそこは華道家、構図のバランスがいいのか・・・。著者のご紹介を忘れていました。彼の名は片桐功敦(カタギリ アツノブ)。堺市のいけばな流派、花道みささぎ流の家元。堺の教室だけでなく西区の菓匠でも定期的にいけばな教室を実施、ウェイティングが多数と聞く。38歳、一番脂ののっている時期だ。中身を少しお見せしようと思ったが、この表紙写真でもお分かりのようにうまく伝えられない可能性が大。ぜひ店頭で実際に手にとって見て下さい。試し読みできる、それが本屋のいいところですが、うちの場合はカフェでコーヒー片手にゆっくりと見ていただけますので。あなたもこの本を読みながら、心の中で花と会話してみてはいかが?
実は店頭ではこのように帯が付いています。私はこの本は帯がない方が内容がよく伝わるような気がしてはずしています。彼がイケメンだからヤキモチを焼いているのではないのです。
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片桐功敦(カタギリ アツノブ) プロフィール
華道家 主水書房主宰1973年 大阪生まれ。
1998年 大阪府堺市のいけばな流派、花道みささぎ流家元を襲名し現在に至る。
2001年春より毎年、桜一色の展覧会を開催。
2005年 堺市にて主水書房を設立。主水書房では日本家屋の特性を活かした独自の企画展や出版を展開。アーティストと丁寧に組上げる展覧会や造本に定評がある。
2008年 初の桜のいけばな作品集「見送り/言葉」を上梓。
個性の際立ったいけばなのスタイルは伝統から現代美術的なアプローチまで幅広く、異分野の作家とのコラボラーションも多数。朝日新聞の紙面でコラム「シゼンのカケラ」を2年にわたり執筆、現在も続く。このコラムでは町中の自然に咲く花を、見つけたその場で生けて写真と文章で綴るスタイルが好評。昨年からは朝日新聞出版「allora」でのいけばな写真と執筆の連載も始まっている。
www.mondebooks.com 主水書房