February 20, 2009

三ッ寺本屋通信 第50号 by std.

2009年2月6日配信
当メルマガも晴れて通算50号!パチパチパチ。これも楽しみにしていただいている会員様のおかげです。これからもご期待ください!

■ 今週の名言■『われわれは自分たちを救えたかも知れないが、呪わしいほどなまけものであったため、その努力をしなかった。それにわれわれは呪わしいほど下劣だった」 カート・ヴォネガット 「死よりも悪い運命」 早川文庫 \840
2007年に亡くなった、こころ優しきニヒリスト カート・ヴォネガットのエッセイ集である。著者は、友人達、家族、地球汚染、国家紛争、軍事増強、民族問題、精神の危機などについて語ったものである。
 著者はかねがねそのエッセイや講演でこれらの問題に触れてきた。過去の小説にも彼の世界観が大きく反映されている。「猫のゆりかご」「スローターハウス5」「ガラパゴスの箱舟」などなど。彼の小説はまず、当時揺れ動いていたアメリカ・世界の若者達・学生達に支持されされた。悩めるユーモリストでもあるヴォネガットはその小説でアメリカに世界に警告を発していたのかも知れない。「世界は間違った、危険な方向に向かっている。おろかな指導者や大企業たちのせいで」 
 彼はこうも言う「作家は炭鉱のカナリアになるべきだ。(正確な記憶ではないが・・・)炭鉱では掘り進める先頭の人間に、カゴに入れたカナリアを持たすという。。有毒ガスに真っ先に反応するのはカナリアだからだ。
 ヴォネガットの苦悩は深かったが、その作品はブラックなユーモアに包まれつつも、市井の人々に対する優し厳しいまなざしがある。

■今週の新刊■
『雑誌 BRUTAS 2009 2月1日号』 
 ブルータス大学 紙面開講!現在大学で講義を行っている著名人講師・教授たちへインタビュー!そのメンバーたちは いとうせいこう 柴田元幸 宮沢章夫 しりあがり寿 深澤直人ら。彼らの語る 文学からデザイン、映画やサブカル論!彼らの講義をしばし覗いたような気分にさせられる。
 どの教授・講師が普段どこの大学で教えているかも興味深い。

■今週の「クラシック映画を見よう!■
新コーナーの登場です!このコーナーは現在安く入手可能な洋画の古典・名作たちを紹介する新コーナーです。第1回は「第三の男」。
1949年イギリス映画です。第二次大戦後のウイーン。列強国の分割統治に揺れる闇の町。その街の旧友を訪ねるアメリカの作家、ホリー。しかしその友人は犯罪者ですでに死んでいると言われる・・。そこから始まる謎・人の心の闇の物語。この映画には映画史上最も有名な「観覧車」がある。最も有名な「横顔」がある。最も有名な「下水道」がある。最も有名な「音楽」がある。週刊文春で発表されたサスペンス洋画投票でもダントツの1位に輝いている。
 深読みもできるし、そんなことしなくともスーッとラストまでは運んでくれる良質のサスペンスでもある。手塚治虫・藤子不ニ雄。石森章太郎らが最も愛した映画でもある。
なんと\500。このコーナーで紹介してゆくDVDはBFで常備しています。原則\500のものです。次回の映画は・・・・。

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