September 14, 2008

三ッ寺本屋通信 第38号 by std.

☆☆☆
三ッ寺本屋通信
第38号 by std.
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2008年8月15日配信

■今週の名言■
「鳥に―それもノスリがいいね。ノスリはみてくれとか、喜ばしたり惑わされたりすることに捉われる必要がないものね。つまり格好つける必要がないんだ」
『カメレオンのための音楽』トルーマン・カポーティ著 野坂昭如訳 早川epi文庫

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 カポーティはスキャンダルにまみれた作家だ。神童、天才と呼ばれ非常に優れた作家でありながら、その私生活はかなり乱れたものだったらしい。マスコミの寵児となり、社交界の花形であった彼のその文章は美しくかつタフでありながら、どこかもろさを感じさせる。
 人間の内面に潜む闇に敏感で、かつゲイであったため差別も受けた。50年代はアメリカ社会がゲイに対して非寛容であったのだ。しかし、心の闇への深い関心があったからこそ本書や『冷血』(暗黒の聖典と呼ばれる)が書けたのだと思う。この名言は本作中のインタビューで、「生まれ変わったら何になりたいか?」と問われて語ったもの。
 自らを「アル中で麻薬常習者で同性愛で天才だ」と言い、欲望に忠実で虚栄心に溺れながらも、どこかでそれを遠ざけたいと思っていたのだろうか。だれからも注目せず、憧れもされないノスリになりたいという言葉に、そんな想いを感じる。
ぜひ一度、彼の著作に触れてほしい。

■今週の新刊■
『凡人として生きるということ』押井守著 幻冬舎新書
 『スカイ・クロラ』が絶賛公開中の押井監督の著書。映画監督は映画の中でこそモノを言うべきだと自認する彼があえて書籍を出した理由とは?
 生きにくさを感じている全ての人へ、ネットでしか思いを発露できない人へ、「元」引きこもりの押井監督の厳しくも温かいメッセージが詰まっています。「若さという価値」を否定するくだりは目からウロコが落ちました。みなさんは「若さ」を失っても、それでも誇れる自分の価値を持っていますか?押井監督のオヤジ論とは?
 『スカイ・クロラ』をより深く味わうためにもぜひ!!当店では地下にて『スカイ・クロラ』コーナーも作って、皆さまをお待ちしています。

■今週のニュース■
 『BEAUTIFUL LOSERS』始まっています!!
 以前にもご紹介した『BEAUTIFUL LOSERS』がシネマート心斎橋さんで公開中です。はみだし者たちが、アートとカルチャーの最前線に躍り出る痛快映画である一方で、自分とはなにか?表現とはなにか?好きなことに打ち込むとはどういうことか?を考えさせてくれる一本です。
 スタンダードブックストアでは、関連書籍をご購入いただいた方、先着5名さまに特別観賞券、ポスター、プレスシート、ステッカーをセットにしてプレゼントしています!!また、カフェでは映画公開中、シネマート心斎橋さんの半券をご提示していただくとドリンクが100円引きになるキャンペーンも実施中!!ぜひ、ご利用ください。

※Beautiful Losersコーナーは終了しました。たくさんのご来店、お買い上げありがとうございました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。次回は8月29日(金)の予定です。


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