April 27, 2007
三ッ寺本屋通信 第3号 by std.
☆☆☆
三ッ寺本屋通信
第3号 by std.
☆☆☆
2007年4月13日配信
やっぱり夜中に送るのは迷惑かと思い、朝配信にすることにしました。今年は桜が長くてうれしいかぎりです。
■今週の名言■
「完全なスピードとは、よいか、それはすなわち、即そこに在るということなのだ」
『かもめのジョナサン』リチャード・バック著 五木寛之訳 新潮文庫
『かもめのジョナサン』は言わずと知れた大ベストセラーで、70年代にカリフォルニアのヒッピー達を中心に火がついた寓話だ。哲学書だと言う人もいる。ジョナサンはかもめであるにもかかわらず、かもめ以上に速く飛ぶことを目指し、修練を積みながら成長していく。先入観を捨て、精神の縛りを捨て、ただより速く飛ぶために飛ぶ。上の台詞は雲の上の世界にたどり着いたジョナサンに長老のチャンが言う言葉だ。
これは思えば当たり前の台詞だけれど、いろいろ考えていると面白い。「どこでもドア」のことを言っているようにも思えるし、テレポーテーションのことを言っているようにも思える。つまり、チャンが言おうとしているのは、完全なスピードとはスピードを限りなく上げることではなくて、それとはまったく違う方法で成し遂げられることなのだ、ということだ。完全なスピードとは、もうすでにスピードではない。これはスピードだけでなく、他のいろいろなことに言えるような気がする。
■今週の新刊■
『246』沢木耕太郎著 スイッチパブリッシング
今から20年前、沢木耕太郎は『深夜特急』から帰ってきて10年後で、『深夜特急』の出版を前にしていて、そして30代最後の年を過ごしていた。その年の1月から9月までの彼の日記をまとめたのがこの『246』だ。もっとも日記と言っても誰かに見せることを前提としているから、根本的に日記ではない。ただ、そのそこには娘に毎晩のようにお話を聞かせる父の顔や、そんなに名指しで批判していいのか、というような箇所も出てくるから刺激的な一冊であることには変わりない。
その中でもっとも印象的だったのはやはり、『深夜特急』が出版されるときに削除された「なぜ一日でサラリーマンをやめ、旅に出たのか」が記された箇所だ。詳しくは本を手に取っていただくとして、やはり、と言うか、なるほどと言うか、人を動かすことができるのは生身の人間なんだな、と思った。どんな題目やスローガンよりも、自分に近い人の言う一言の方が響いてくる。だからこそ、沢木耕太郎はノンフィクションにこだわり、それを書き続けているのかもしれない。
そんな風に、彼を知った気になれる一冊だ。
■今週のニュース■
おでかけにも、日常使いにも「アラジン魔法瓶」
世間では金属が盗まれているそうです。噂によるとあの隣の国へ流れているとかいないとか。同じようにそれはPET素材も。日々せっせと分別され回収されているペットボトルも国内の再生工場よりも、あの隣の国のバイヤーの方が高く買い取るために、国内ではあまりリサイクルされていないとか。
ならば、レジ袋もやめてエコバッグにするのなら、いっそのこと飲み物も水筒でいかがですか?不朽の名作「アラジン魔法瓶」。ペットボトルよりもちょっと大きいですが、その分存在感もたっぷり。デザインもかわいい。それに、安い。飲む、ということに少しだけ丁寧になれそうだし、なによりより一層リラックスできそう。カバンからペットボトルじゃなくてこれが出てきたらカッコいいですよ、きっと。かわいいですよ、きっと。
写真はこちら↓↓
ちょっと不鮮明ですが、かわいらしさは伝わるかと。左の2つがハニーデューとギャラクシーブルーの「アラジンビバレッジ魔法瓶」(1785円)。そして右端の赤チェックがなぜか「アラジン魔法瓶卓上用」(1470円)。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。次回は4月27日(金)の予定です。
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やっぱり夜中に送るのは迷惑かと思い、朝配信にすることにしました。今年は桜が長くてうれしいかぎりです。
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「完全なスピードとは、よいか、それはすなわち、即そこに在るということなのだ」
『かもめのジョナサン』リチャード・バック著 五木寛之訳 新潮文庫
『かもめのジョナサン』は言わずと知れた大ベストセラーで、70年代にカリフォルニアのヒッピー達を中心に火がついた寓話だ。哲学書だと言う人もいる。ジョナサンはかもめであるにもかかわらず、かもめ以上に速く飛ぶことを目指し、修練を積みながら成長していく。先入観を捨て、精神の縛りを捨て、ただより速く飛ぶために飛ぶ。上の台詞は雲の上の世界にたどり着いたジョナサンに長老のチャンが言う言葉だ。
これは思えば当たり前の台詞だけれど、いろいろ考えていると面白い。「どこでもドア」のことを言っているようにも思えるし、テレポーテーションのことを言っているようにも思える。つまり、チャンが言おうとしているのは、完全なスピードとはスピードを限りなく上げることではなくて、それとはまったく違う方法で成し遂げられることなのだ、ということだ。完全なスピードとは、もうすでにスピードではない。これはスピードだけでなく、他のいろいろなことに言えるような気がする。
■今週の新刊■
『246』沢木耕太郎著 スイッチパブリッシング
今から20年前、沢木耕太郎は『深夜特急』から帰ってきて10年後で、『深夜特急』の出版を前にしていて、そして30代最後の年を過ごしていた。その年の1月から9月までの彼の日記をまとめたのがこの『246』だ。もっとも日記と言っても誰かに見せることを前提としているから、根本的に日記ではない。ただ、そのそこには娘に毎晩のようにお話を聞かせる父の顔や、そんなに名指しで批判していいのか、というような箇所も出てくるから刺激的な一冊であることには変わりない。
その中でもっとも印象的だったのはやはり、『深夜特急』が出版されるときに削除された「なぜ一日でサラリーマンをやめ、旅に出たのか」が記された箇所だ。詳しくは本を手に取っていただくとして、やはり、と言うか、なるほどと言うか、人を動かすことができるのは生身の人間なんだな、と思った。どんな題目やスローガンよりも、自分に近い人の言う一言の方が響いてくる。だからこそ、沢木耕太郎はノンフィクションにこだわり、それを書き続けているのかもしれない。
そんな風に、彼を知った気になれる一冊だ。
■今週のニュース■
おでかけにも、日常使いにも「アラジン魔法瓶」
世間では金属が盗まれているそうです。噂によるとあの隣の国へ流れているとかいないとか。同じようにそれはPET素材も。日々せっせと分別され回収されているペットボトルも国内の再生工場よりも、あの隣の国のバイヤーの方が高く買い取るために、国内ではあまりリサイクルされていないとか。
ならば、レジ袋もやめてエコバッグにするのなら、いっそのこと飲み物も水筒でいかがですか?不朽の名作「アラジン魔法瓶」。ペットボトルよりもちょっと大きいですが、その分存在感もたっぷり。デザインもかわいい。それに、安い。飲む、ということに少しだけ丁寧になれそうだし、なによりより一層リラックスできそう。カバンからペットボトルじゃなくてこれが出てきたらカッコいいですよ、きっと。かわいいですよ、きっと。
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ちょっと不鮮明ですが、かわいらしさは伝わるかと。左の2つがハニーデューとギャラクシーブルーの「アラジンビバレッジ魔法瓶」(1785円)。そして右端の赤チェックがなぜか「アラジン魔法瓶卓上用」(1470円)。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。次回は4月27日(金)の予定です。
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