December 30, 2015

【BLOGNOYOHAKU】効率というコトバ

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今年気になったコトバに  『効率』  がある。

先月とある会社で講演を行った時のこと。終了後、社交辞令もあっただろうけども大勢の方から『興味深い話でした。』とか、『スタンダードブックストアって面白そうなお店ですね!一度お邪魔したいです。』と言っていただいた。しかし大抵の人は最後に『でもね、うちの会社では無理ですね。効率を求められるから。。。』とおっしゃる。
凄く違和感を感じてしまった。

上の写真は、先日開催した【travel3+1director Marfa放談×ショートムービー上映会】に出演した所謂効率の悪い面々。

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そもそも効率とはなんなのだろう?
どういう時に使う言葉なのだろう?

webのgoo辞書で調べると

こう‐りつ〔カウ‐〕【効率】
1 機械などの、仕事量と消費されたエネルギーとの比率。「―のよい機械」「熱―」
2 使った労力に対する、得られた成果の割合。「―のよい投資」

ということは、スタンダードブックストアがやっていることは、使った労力に対して得られる成果が少ないと判断されているいうことになるのか。。。

『面白い』『行ってみたい』より優先される『効率』

効率のいい店とは?
代表的なのはコンビニになるのだろうか?
生活必需品を限られた面積の中で絞り込んだ品揃えの中から短時間で選んで購入する。ファストフードサービスとともショートタイムショッピングの代表だ。元々は安さを強調していなかったが最近では機械によるセルフサービスの安いコーヒーも提供している。でもそこには楽しさやゆとりはない。そもそも来店動機が違うから仕方がない。本屋と比較するのが間違っている。
余談だが僕はコンビニでは食料品を買わない。食べたいとは思わないから。最近はフード左翼と言われてしまうのかもしれないが。でもコンビニの『効率』は何かを犠牲にして成り立っているのではないのか?企業規模が大きくなれば、『効率』がよくなればもっといいものを提供できるはずなのでは?と僕は考えてしまう。販売している食品のクォリティに満足はできない。
コンビニの武器であるPOSシステム。書店にも導入されて久しいが出版業界の発展に寄与したのかどうも疑問だ。自動で何でも簡単に計算してはくれるが、数多ある本のラインナップの中から何を仕入れたらいいのかは教えてくれない。

では本屋とはなんだろう?
本を販売しているところ。確かにそうだ。では効率のいい本屋とは、本を売るために、言いかえると本を買ってもらうために使う労力を限りなく少なくする店。目的の本があり、お客さんからその商品のある場所を尋ねられなくてもいいように陳列し、できる限りお客さんと接する時間を短くする店?そうすれば最小の人時数で店舗運営できる?それは目的の本、あるいは新刊コーナーのような目的のコーナーがあることが前提。目的の本を買い、速やかにレジへ、そして勘定を済まし、店を出る。こういうお客さんが繰り返し訪れるのが理想なのだろうか?
目的の本はそのお客さんが既に知っている世界の中にある。お客さんは既に知っている世界だけで満足できるのだろうか?本屋はお客さんの知らない世界、全く想像できない世界へ導いたり、探すという楽しみ、何があるのだろうというワクワク感を体験してもらうこともできる。さらに、目的の本を探しに来た時にそれとは別の思いも寄らない本と出会っていただけるようにさりげなく仕掛けることもできる。
また、目的がなく訪れて、自由にのんびりと時間を過ごせるのも本屋のいいところだ。フラッと入れて、何時間でも滞在でき、何も買わずに店を出ても特別罪の意識を感じなくてもいい場所。公園と同じように何をするともなく時間を過ごせるところ。そんなところが街には必要不可欠だと思っている。街をぶらぶらしていて、常にしなければならないことを求められるのは苦痛だ。息が詰まる。
買い物は楽しくない。できる限り短時間でストレスなく済ますショートタイムショッピングを好む方もいるだろう。しかし駅の中や改札口近くの本屋を除くと、一般的にはこういう考えは本屋には向いていない。買い物が楽しいと思われる本屋を目指すしかない。買い物というより、本を探すのが楽しい、そこにいるだけで楽しい、なんだかわからないけどそこに行ってみたいという本屋になるということか。本屋で過ごす時間、本を探す楽しみ、未知のものを体験する時間が無駄なこと、余計なことだと思われないようにしなければならない。本そのものもそうだけど、本を探すのが楽しい、好きだと思ってもらわなければいけない。一刻も早くこの店を出たいなあと思われるようではダメだ。だから思う存分楽しい体験をしてもらう努力が必要となる。時間を費やすだけの価値があると思われなければならない。それが楽しくて再来店を促し、結果としてお金を落としていただき、利益が出たり、効率がよくなるのではないかな?(効率よく儲かってどんどん展開できる定型のパッケージなんてないような気がする。)そして大事なことはそれを僕たちが楽しむことである。楽しくなければこんな手間のかかる仕事は続けられない。店の大小よりも楽しい体験ができるかどうかだ。そのために頭をフル回転させ、表面的な効率を追いかけるより、お客様とともに素晴らしい体験をすることが大事。まずはうまくやろうとしたり、効率を考えず愚直にやるべきだ。それはお客さんと時間を共有するということだ。次々にいろんな楽しい体験をしたいがために本屋に来るという循環をつくらなければならない。取り寄せた本を待つ間も楽しませてくれる店。急いでいる人や人との接触を好まない人はamazonを利用すればいいのだから。本の入荷を確認するために何度も訪れたくなる店。入荷していなくても他の本をオススメできる店。未入荷であっても来店したお客さんを残念がらせず、また来てみようと思わせる店。一見無駄に見える会話がお客さんの生活に潤いを与え、豊かさを感じさせる。それとともに来店頻度は上がり、滞留時間も長くなるかもしれない。一般に滞留時間が長いほど売上は上がる。もちろんそれをマネタイズする方法は各自で考えねばならないが。とにかくそれにはコミュニケーションが欠かせないのだ。毎回違う接客、コミュニケーションが楽しめる店。画一的なサービスができない店。大変さ、不便さを楽しむ店。会話によって店の価値観を伝え、お客さんと価値観を共有する店。店側からの提案がないと価値観は伝わらない。それを感じるためにお客さんはわざわざ来店するのである。やがてお客さん自身が自ら考えて行動する店になる。彼らは店側の薄っぺらな考えに踊らされない。毎回違う体験を楽しむことができるそんなクリエイティブな店を目指したいものだ。過去にしがみついていてはいけない。

僕の判断基準はシンプルに『オモロイかオモロないか』
勿論わざわざ無駄なことをやろうとは思っていない。あらゆる作業、動作、行動には理由がある。そうした方が『オモロイ』からそれを選択している。『効率』を無視しているわけではない。得られる成果があるはずだと考えている。その方がお客さんに喜んでもらえるのだ。
その上で僕も効率は求めている(つもりだ)。でも最初から優れた数字が、出るわけではない。やり続けて初めてどれくらいの数字が効率がいいとされる数字なのかがおぼろげながら見えてくる。なぜなら誰もやっていないフォーマットにチャレンジしているのだから。これはスタッフにも言っている。極端に言えば世界に1つしかないことにチャレンジしているのだと。スタッフはもちろんお取引先にもなかなか理解してもらえない気がしてるが。。。それを感じてもらえる人や組織とどれだけ関わっていけるかで店の良し悪しが決まる。(ホントにわからないことだらけだ)
チャレンジと書いたが、そうまさにチャレンジだ。だから冒頭にもどるが、講演を聞いた方の言葉に違和感を感じたのだろう。効率を求められるからと言ってチャレンジを拒んでいる。効率をチャレンジしない言い訳にしていると感じたのだ。

たとえばオーガニックスーパー。
僕は20年以上前の商業界の流通業視察ツアーでオーガニックスーパーをはじめて見た。確かMrs. Gooch'sという店だった。同行した書店の友人とスープとサンドイッチを買い、おいしくて優しい味に驚いたのを覚えている。Mrs. Gooch'sは程なくWhole Foods Marketに買収された。今でこそWhole Foods Marketを知る人は多いが、その当時オーガニックスーパーが400店を超える大チェーンになるなんて想像もできなかった。創業者も同じ想いではないだろうか?効率重視でどんどん多店舗化しようとは考えていなかったはずだ。ただただナチュラルなオーガニックな食品を売りたい、どうしたら顧客に安心安全な食品を届け続けられるのかを考えていただけではないだろうか。愚直にそれを追い求めた結果として業界屈指の利益率を達成し、チェーン化に成功したはずだ。あるべき数値は過去の事例から導き出してはいただろうが、効率ありきで店をつくったのではない。まずはこういう店をつくりたいという強烈な想いが優先したはずだ。

まずはどんな店にしたいかが大事。どんな店にしたいかは目的で決まる。効率は目的ではないだろう。机の前でPOSデータを睨んで品揃えした商品に、果たしてお客さんはビビッと感じて買うのだろうか?現場で感じたこと、これまでに自分自身が他の店で体験したことを思い出しながら、どんな店が喜ばれる店なのかをシンプルに考えればいい。自分が考えた本屋が存在しないのならば、創造しなければならないし、育てていかなければならない。効率と無縁の世界はないだろう。ただ、効率を重視しすぎるとお客さんから離れていってしまうような気がしている。まずは効率を追求するよりも改めて本屋を創造すること、顧客を創造することがこの業界に求められているはずだ。すでに業界というコトバ、垣根は不必要になっているけれども。


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