August 03, 2011

【BOOK】「私は思うんですけど、七が八のあとに来るのなら、八は七の後じゃないかしら」

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ダニイル・ハルムスはサンクトペテルブルグで生まれ20世紀前半を奇妙なスピードで駆け抜けた前衛作家です。スターリン政権は彼を弾圧し、地下での活動を余儀無くされたまま収容所内で40年に満たない生涯を閉じました。

ハルムスの死後、ペレストロイカにて息を吹き返した彼の著作は再び出版され、今ではロシア国内に留まらず世界中で広く読まれる作家のひとりとなりました。

極端な不条理と、どこか滑稽なフィクションでわれわれを魅了する彼の作品をいくつか入荷しています。


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出版元:未知谷
田中隆(訳)
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シャルダムサーカス
¥1,600+税

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ズディグル アプルル ハルムス100話
¥2,200+税

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ヌイピルシテェート
¥2,200+税


出版元:モンキーブックス
増本浩子
ヴァレリー・グレチュコ(訳)
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ハルムスの世界
¥1,900+税

ちなみにこの記事タイトルの一文は彼の作中の一節から。

柴田元幸氏もモンキービジネスの中で取り上げるなど、読み易さも含めて、是非ともの作品です。夏の暑い日、もう外になんて出ずに(ハルムスも牢屋に閉じ込められてましたし)クーラーの効いた部屋の中でゆっくりわけのわからん本を読むのも乙ではないでしょうか。

寓話的に不条理なそのナンセンスすぎる世界観、翻訳しても尚さむざむとしたロシアの白い息が上がってくるかのようなリアリティ。読んでいる内、現実と虚構がないまぜになるような陶酔感。

冷やしたヴォトカでもやりながら、いかがでしょうか?



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